今年も「赤いアイツ」がコンクリート壁に

春を告げにやってきて、夏の到来とともに去っていく不思議な生き物「カベアナタカラダニ」をご存じでしょうか。

名前は知らなくても、きっと見たことはあるはずです。コンクリートの壁を動き回る、あの「小さな赤い生き物」です。

今年もその生き物を目にすることが増えてきました。(※2024年5月14日掲載記事に一部加筆しています)

害虫駆除などを手掛ける、東洋産業の大野竜徳さんは「タカラダニは今、都市部で目を凝らせば、見つからないほうが少ないくらい発生している」といいます。

ーそんなに身近な生き物なのでしょうか?

(東洋産業 大野竜徳さん)
「気にしなければ目に映りにくいですが、よくよく見ているとコンクリートやアスファルト、壁に材木、ざらざらした面が大好きで、天気のいい日の日当たりのいい場所には大体いて、【画像①】のように、よく目を凝らすと見えてきます」

【画像①】よく目を凝らすと見えてきます

「特に街中や道路沿いなど、ほかの生き物があまりいない場所に逆に多くみられる生き物です。【画像②】のように車のタイヤにくっついていることもあります」

【画像②】タイヤに小さな赤い点…もっと詳しく見たい人は【画像③】をご覧ください

「カベアナタカラダニは、暑いくらいの日にあちこち動き回って、飛んできた花粉や落ちてきた虫などを食べています。

夜や天気の悪い日は、建物に生じた隙間(クラック)やコケの布団の中で休んでいるものが観察されます」