105年もの歴史に幕です。岡山市に本社を置くパンの老舗・岡山木村屋。現在、岡山を中心に約80の店舗を展開していますが、その本店・創業店が先週末閉店しました。最後の一日に密着しました。

「なんかな、長いお付き合いじゃから、パンを買って、寂しいわ」
「最後というのを聞いたから、わざわざ来て、ありがとうございます」
「こちらこそありがとうございます」

岡山市北区表町3丁目。岡山県民に昔から親しまれているキムラヤのパン・本店です。あんぱんで有名な銀座木村屋で修業を積んだ創業者の梶谷忠二さんが、地元岡山で大正8年、1919年にオープンした最初の店舗です。

105年もの間、この場所で愛されてきましたが、店舗周辺の再開発事業が始まることから、先週金曜日(2月28日)、その歴史に幕を下ろすことになったのです。

創業店の最後の日、多くの人がその日を惜しむように訪れていました。

(お客さん)
「お地蔵さん(日限の縁日)とかに親に連れに来てもらって、その帰りに寄ったりしていました」

「母がこの先でお勤めとかしていて、高校の帰りに(ここに)寄って、ここで買ったりとかして、母と一緒に食べたりとか、母も他界しているので、思い出がいっぱいです」

「昔ここで食べたことがあって飲んだ後とかに」

「近所なんで、最後だからちょっと買おうかなと。なんか、どんどんこの辺(店)がなくなっていくから、すごく寂しいです」