瀬戸内国際芸術祭の秋会期は、29日に始まりましたが、その「瀬戸芸」の生みの親で総合プロデューサーの福武總一郎さんがこの夏、自身の船で島々の新作をめぐりました。ほとんど知られていない福武さんの姿を仲間たちが語りました。
■瀬戸内国際芸術祭「生みの親」福武總一郎さんは何を語る


8月上旬、男木島で制作中の作品のもとにやってきた、福武總一郎さんです。

(福武總一郎さん)
「ふーん、ふんふんふん」

(大岩オスカールさん)
「タコがあって瀬戸内の島々があって、船が一体化するような」

(福武總一郎さん)
「いつも面白い作品作ってくれるもんね」

(大岩オスカールさん)
「ミニマルで面白いモノが、出来ないかなと思って」


この日は福武さん愛用の船で、島々の瀬戸内国際芸術祭の新作をめぐっていきました。
■「地中海ってのは。。。瀬戸内海は世界で一番いいエリア」




(福武總一郎さん)
「内海の静けさは世界でも独特。地中海と似てるというけど、地中海っていうのは先が見えない。やっぱり目の先に島々が見えるというスケール感のほうがよっぽど落ち着く。だから世界で一番いいエリアの一つ。」



現在、ベネッセホールディングスの名誉顧問を務める福武さん。アート活動は、1992年、香川県の直島に最初の現代美術館を作ったのが始まりです。
■盟友・安藤忠雄が語る福武總一郎「福武さんは違う」


建築を依頼されたのは、今や世界的建築家としても知られる安藤忠雄さん。「都会から離れた直島で」という依頼に「当初は戸惑った」と安藤さんは振り返ります。


(安藤忠雄さん)
「実は半信半疑。こんなとこで出来るかと思ったけどね、何回か打ち合わせをして福武さんの情熱が乗り移ってきた」


「あの人は客呼ぶこと考えてない。見たかったら来い。これがいい。我々は美術館あちこちつくっているけど、来てほしいと思うわけ。客呼ぶことに努力している、福武さんは違う。来たかったら来い。ええ感じやあ」



2010年に始まった瀬戸内国際芸術祭は今年で5回目です。福武さんと共に瀬戸芸を作ってきたのが総合ディレクターの北川フラムさん。福武さんにとっては安藤さんと同じ「アートで地域を変えよう」という相棒です。



「最初は瀬戸芸を始めた時に70歳まではやろうと言う感じお互いに、今75歳、福武さん一つ上、それが大げさに言えば100年続く構造になればと途中から思い始めた」












