「虹波」の激しい副作用 投与後に死亡した2人の「死因」ではないか
虹波についての検証は熊本県の療養所、菊池恵楓園で進んでいます。
戦時中から戦後にかけて少なくとも472人に投与され9人が死亡。うち2人は虹波が死因だと疑われています。頭痛・吐き気などの激しい副作用もありました。
中間報告をまとめた歴史資料館の学芸員は、「入所者に十分な説明がされていなかった」など、数々の問題点を指摘します。
(菊池恵楓園歴史資料館 原田寿真学芸員)
「入所者の立場上、効果がなかったなどネガティブな証言ができないというような状況が続いていましたし、かつそのような副作用が出た状態でも臨床試験は継続されてしまっていた。このようなところが問題になるかと思います」
開発を直々に進めてきたのが菊池恵楓園の当時の園長、宮崎松記でした。

ハンセン病隔離政策を推し進めた絶対的存在。
入所者は薬で体調を崩しても本当のことが言えなかったといいます。