アライグマの生息記録を探す
先月、歌岡さんが訪れたのは、アライグマの生息記録がない「八代市」。

歌岡さん「最近、畑の近くにアライグマが出ているみたいで、ちょっと調べてくれないかと話をいただいた」
調査には、今年から活動を始めたという開新高校の生徒たちも同行しました。
開新高校自然科学同好会 境大和さん「農産物がアライグマに荒らされるじゃないですか。それを止めるために、少しでも力になれたらという感じで」

到着したのは、地域住民で維持してきた「安楽院」。中には、八代市指定の文化財が納められています。
地域住民「しっぽに縞模様があったと聞きました」
アライグマは、山のほら穴や木の陰などを住処にします。ひとけのない、木造家屋の屋根裏は、恰好の“ねぐら”です。そのため、神社仏閣などを住処にしやすく、「文化財の破壊」も問題になっているのです。

まず、アライグマの痕跡を探す作業『フィールドサイン調査』が始まりました。足あと・爪あと・ふん・食痕などを探します。
すると早速…。柱に何者かによる“爪痕”を発見。

歌岡さん「カメラを仕掛けないとはっきり言えませんが、アライグマの可能性があると思います」
そして、文化財が入る厨子(ずし)にも同じような爪痕が見つかりました 。

地域住民「うわ…どうにかしないと。やられないうちに」
さらに痕跡は、すぐそばの畑でも。
歌岡さん「爪(指)が5つあるでしょ?こういう足跡つけることができるのは、アライグマかアナグマなんですよね」

痕跡が見つかると、アライグマの姿を記録・確認するため「センサーカメラ」を仕掛けます。生き物の体温(熱)に反応して自動で撮影されます。
いったい痕跡の主はどんなケモノなのか…?分かるのは、1か月後です。