熊本県小国町発注の公共工事への参加をめぐり、元建設課長の男ら2人が贈収賄の疑いで逮捕された事件で、逮捕された2人は中学時代の先輩後輩で、小国町の渡邉誠次町長は「話を聞くうえでは、違法性がないのではないかと思っている」と見解を示しました。

記者「およそ4時間の家宅捜査を終え、段ボールを手にした捜査員が伊藤容疑者の会社事務所から出てきました」

収賄の疑いで逮捕されたのは、大津町杉水に住む小国町の職員、小野昌伸容疑者(60)です。一方、贈賄の疑いで逮捕されたのは、小国町黒渕の土木建設会社社長、伊藤英志容疑者(60)です。
伊藤容疑者が社長を務める土木建設会社=伊藤組では、今日(11月5日)午前10時ごろから家宅捜索が行われました。

小野容疑者は小国町の建設課長だった、おととし6月から去年12月、指名競争入札に伊藤容疑者の会社を選んだ謝礼として、県内外で29回に渡り、合わせて約52万円相当の飲食や宿泊の接待を受けた疑いが持たれています。
伊藤容疑者は接待をした疑いです。
警察によりますと、別の事件の捜査を進める中で、今回の事件が浮上しました。
逮捕を受けて会社関係者は・・・

伊藤容疑者の会社関係者「急なことで何とも…」
関係者によりますと、2人は中学時代の先輩後輩だったということで、小国町の渡邉誠次町長は・・・

小国町 渡邉誠次町長「話を聞くうえでは、私は違法性がないのではないかと思っている」
その上で、事実確認を踏まえて今後の対応を進めるとしました。
町を舞台とする贈収賄容疑で逮捕者が出たことに住民からは・・・
町民「この時代にこんなことがあるのかなと。驚きと憤り」
警察は2人の認否や接待時の同席者の有無などについて「捜査に支障がある」として明らかにしていません。

小野容疑者は、2022年の4月から去年4月まで、小国町の建設課長を務めていて、現在は主幹という立場でした。
また伊藤容疑者は、県の建設業協会の理事、さらに阿蘇支部の副支部長を務めています。

RKK熊本放送の取材では、小野容疑者が建設課長になってから贈収賄があったとされる去年の12月までの3年半ほどの間に、伊藤容疑者が社長を務める伊藤組は、少なくとも28件、委託額にして約3億5600万円の工事を町から受注していることも分かりました。

小国町はRKK熊本放送の取材に「事実関係を確認し厳正に対処します」とコメントしています。
また、小国町の渡邉誠次町長がこの後、午後7時から会見を開くということです。
(11月5日午後6時15分放送)









