11月。この燃料を使ってみたいという新たな申し出がありました。お茶の生産農家です。


茶葉を乾燥させるための燃料の値上がりが経営の負担になっていました。

桜野園 松本 和也さん
「重油は倍ですかね。(1リットル)50円とか60円くらいだったんですけど、最近100円になったんで」


ただ、残渣油を使うのはコストを抑えるためだけではないといいます。

松本さん
「やっていて間違ってないぞ感が半端ないじゃないですか、そういうのって」

この日、松本さんが作業していたのは残渣油での機械の動作確認。新たな燃料容器を取り付けていきます。


松本さん
「あ~よかった~。あ~繋がった、第一関門」


実験開始です。

松本さん
「いきますよ。一応(火が)つくのはつくんですよ」


実験開始からおよそ5分…

松本さん
「順調に(温度が)上がっているね」


熊本いいくに県民発電所 松本 智子さん
「本当ですね、今60度くらい」

この機械、80度ぐらいで自動的に消火と点火を繰り返す設定ですが…

松本さん
「あ、着かん。着かん。1回消えたら着きにくいかもね」


何が原因なのか…手動でもう一度点火してみることに。

松本さん
「さあ、着くかな?…着かん」


煙と共に一気に火が着きました。


松本さん
「火花をもうちょっと強くすれば大丈夫かもしれん」


その後は順調に温度調整を繰り返しました。課題は残るものの代替燃料として使用する道筋は見えてきたようです。

松本さん
「一般家庭からの(使用済みてんぷら)油、それを一滴も無駄にしないで広く活用してもらえるように、熊本のエネルギーを世界へどんどん発信していきたいなと思います」