ワンちゃんにも色々な選択肢
緒方代表「今ワンちゃんを迎えに向かっています。だいたい月に1~2件は新規で預かっている」
「クロちゃん、行こうかね」

この日、老犬ホームにやってきたのは14歳のミニチュアダックスフント。飼い主が亡くなったことで、その家族が預けました。
緒方代表「 ご家族が “お金を払って捨てた” と思われるんじゃないかと言っていた。人間だと訪問介護やデイケアなど、色々な選択肢があるのが当たり前になっている。ワンちゃんでも一緒だと思うんですよね」
預けることに悩みを感じる人がいる一方で、預けたことにより救われた人もいます。いちごちゃんの飼い主、上田さんです。
上田倫子さん「私のこと分かってるかな?」

毎週、いちごちゃんの様子を見に来る上田さん。しかし、預ける前までは…。
緒方代表「自分も仕事をしなくちゃいけないし、犬の世話もしなければならないし」
妻・あゆみさん「いちごちゃんが認知症で噛みつくから、最初は上田さん傷だらけでした」
介護疲れが限界になり、知人からの勧めでいちごちゃんを預けることを決めた上田さん。緒方さんたちの献身的な介護に救われたと言います。

緒方代表「あいかわらずご飯はしっかり食べてます」
上田さん「本当に安心します。ありがたいです。家族なんで」
いま、ここで暮らす老犬は33匹。それぞれの犬、そして飼い主と、緒方さんは日々向き合っています。

緒方代表「お預かりしたワンちゃんの90パーセントくらいがここで最期を迎える。なくなる時は誰か側にいてあげたいし、飼い主さんにもきちんと伝えたい」
(スタジオ)福居万里子アナウンサー「犬たちが緒方さんに身体をゆだねる様子から、信頼関係は十分に伝わってきました。動物を飼う際に『最期まで面倒を見られるか』という不安は誰しもが抱くものですが、その不安を解消する有効な選択肢の一つだと感じました」
沖村考祐アナウンサー「施設の利用料金は、1匹あたり年間およそ55万円程度で、犬種は問わないとのことです。また、犬だけでなく猫も受け入れ可能だそうです」