130年続いた熊本県の天草高校の売店が閉店することになり、きょう(28日)、お別れ会が開かれました。
天草高校の一角にある売店「おかべ学盛堂」は、学校が創立した時から親子3代にわたって130年あまり生徒たちを見守ってきました。
売店を営んで46年目の3代目店主、岡部多苗(おかべ たなえ)さん。その間に卒業した生徒は6000人を超えるといいます。

岡部多苗さん(79)「本当はまだ辞めたくありません。ただ体と頭がついていきません」
閉店を聞きつけた卒業生の姿もありました。
1994年度卒業 前田和宏さん(50)「閉まっちゃうよと聞いたので会いに来ました。先生からは怒られるけど、おばちゃんはニコニコとお母さんみたいな感じで接してもらった」

きょう(28日)は生徒会が中心となって送る会が開かれ、生徒たちが気持ちを込めて作った折り鶴を天草高校の校章にして岡部さんに手渡しました。

生徒や教職員からも惜しむ声が聞こえました。
在校生「売店のところを通ると声をかけてくれて、文具とかパンとか飲み物を買いに行くといつも優しい声をかけてくれた。そういう岡部さんの支えがあってこその高校生活だったので、本当に感謝している」
天草高校 岩嵜毅 校長「私もここの卒業生なので、高校時代から教諭、副校長、教頭、校長とずっとお世話になった。ずっと変わらず温かく生徒や職員を迎えて世話をしてもらった。日本全国に岡部さんにお世話になった人たちがいる」
おかべ学盛堂は3月31日に閉店します。









