水俣病の患者・被害者団体と伊藤信太郎(いとう しんたろう)環境大臣の2日目の再懇談が熊本県水俣市で行われ、5月にマイクの音量を絞られた松﨑重光(まつざき しげみつ)さんが所属する団体と意見を交わしました。
伊藤信太郎 環境大臣「水俣病によって生じてしまったいろいろな社会的課題について、環境省の力の限りにおいて政策を前進させる覚悟」
伊藤環境大臣をまっすぐに見つめているのは、自身も、亡くなった妻も水俣病と認定されていない『水俣病患者連合』の松﨑重光(まつざき しげみつ)さんです。

松﨑さんは2か月前の伊藤大臣との懇談で、水俣病の症状を訴えながら亡くなった妻・悦子(えつこ)さんへの思いを語っている途中、職員によってマイクの音量を絞られました。
水俣病患者連合 松﨑重光 副会長「私の妻は去年の4月に『痛いよ痛いよ』と言いながら死んでいきました。(中略)私はいつも家内と話していました」
環境省職員「申し訳ございません。話をまとめて下さい」
松﨑副会長「(発言を続けようとするがマイクの音量が絞られている)」
団体の関係者「マイクの電源を切られた」

これを受け、5月8日に伊藤大臣が謝罪に訪れました。
伊藤環境大臣「本当に申し訳ございませんでした」
この時、松﨑さんが望んだのは、伊藤大臣と改めて膝を突き合わせる場の設定でした。
そして改めて設けられた懇談の場。松﨑さんの妻・悦子さんや犠牲者たちの位牌がある部屋で行われました。

その冒頭、伊藤大臣は環境省の姿勢を改めて陳謝しました。
伊藤環境大臣「水俣病の問題で苦しむみなさんの声を真摯に聞き取る態度が欠如したことが一番の原因」
これを受け、松﨑さんは…
松﨑副会長「互いに腹を割って話をして分かり合えれば、それが一番幸せじゃないかなと思います」
そのうえで、松﨑さんや団体は「水俣病に認定された人と、政治解決に応じた人では同じ症状でも療養手当に差があり、この差が水俣病で苦しむ人の間で分断を生んでいる」として改善を訴えました。

また患者団体として、認定患者の療養施設「明水園(めいすいえん)」を未認定の人にも開放することなども求めました。
これに対し伊藤大臣は「認定患者以外の人も施設に入れるように動こうと思っております」と、入所条件の緩和について前向きな姿勢を見せましたが、療養手当の見直しなどについて具体的な前進はありませんでした。









