蔵の再建とさらなる試練

被災当時の嘉助さんは72歳。焼酎作りを再開するのは困難と思われましたが、去年、全壊した蔵を再建しました。柱と梁、そしてわずかに残った甕(かめ)を使っています。

やっと焼酎を作れると思った矢先…熊本県から土地をかさ上げする必要があると知らされました。

本来なら今年にも焼酎作りを再開できるはずでしたが、地域全体で補償の問題がまとまるまで、工事に入れません。

それでも嘉助さんは。

渕田嘉助さん「やめようと思ったことは全然ありませんでした」

現在は蔵の2階で被害を免れた貯蔵タンクに残った原酒を使って焼酎を出荷していますが、ほとんどのタンクはまだ使えない状況です。