厚生労働省は4月、2018年から5年間の平均の「合計特殊出生率」を自治体別に公表しました。

この出生率は、15歳から49歳の女性が、一生のうちに何人の子どもを産むかを示す数値です。

この結果、熊本市の合計特殊出生率は1.53で、北九州市や浜松市を上回り、全国トップになりました。

一方、最も低いのは札幌市の1.09で、京都市、仙台市が続きました。

今回の調査では、すべての政令市で合計特殊出生率が前回を下回りましたが、熊本市の減少幅は0.01にとどまり、前回の3位からトップになりました。

熊本市の担当者は「要因の特定はできていないが、子育て支援サービスの充実などが考えられる。今後も子育て世代が安心して出産・育児ができる環境の整備に努めたい」と話しました。

一方、全国の市町村別では鹿児島県の徳之島町(とくのしまちょう)が2.25で最も高く、熊本県で最も高かった錦町(にしきまち)は、1.95で全国で18番目に高い数値でした。

熊本県内で見ると、錦町のほか、水上村(みずかみむら)や合志市(こうしし)が高く、美里町(みさとまち)や和水町(なごみまち)、熊本市が低い値となりました。

【指令指定都市別の合計特殊出生率(2018年~2022年の平均)厚生労働省まとめ】
※ 2018~22年 / 2013~17年 (前回順位 / 前回比)

1位 熊本市 1.53 /1.54 (③ -0.01)
2位 北九州市 1.47 /1.57 (② -0.10)
3位 浜松市 1.45 /1.59 (① -0.14)
4位 堺市 1.42 /1.50 (⑤ -0.08)
5位 広島市 1.40 /1.51 (④ -0.11)
6位 岡山市 1.39 /1.48 (⑥ -0.09)
7位 名古屋市 1.33 /1.41 (⑧ -0.08)
8位 静岡市 1.31 /1.44 (⑦ -0.13)
9位 新潟市 1.30 /1.34 (⑬ -0.04)
10位 さいたま市 1.29 /1.40 (⑨ -0.11)
11位 神戸市 1.25 /1.36 (⑪ -0.11)
11位 川崎市 1.25 /1.38 (⑩ -0.13)
13位 千葉市 1.24 /1.34 (⑬ -0.10)
13位 横浜市 1.24 /1.35 (⑫ -0.11)
15位 相模原市 1.22 /1.30 (⑯ -0.08)
16位 福岡市 1.19 /1.32 (⑮ -0.13)
17位 大阪市 1.16 /1.25 (⑱ -0.09)
18位 仙台市 1.14 /1.30 (⑯ -0.16)
19位 京都市 1.13 /1.22 (⑲ -0.09)
20位 札幌市 1.09 /1.26 (⑳ -0.07)

【熊本県内の市町村別の合計特殊出生率(2018年~2022年の平均)厚生労働省まとめ】

(熊本県全体 1.60)
1位 錦町 1.95
2位 水上村 1.92
3位 合志市 1.88
4位 小国町 1.87
5位 嘉島町 1.85
6位 益城町 1.84
7位 山江村 1.82
8位 山都町 1.81
9位 天草市 1.78
9位 菊陽町 1.78
11位 湯前町 1.76
11位 あさぎり町 1.76
13位 人吉市 1.75
14位 大津町 1.74
15位 長洲町 1.71
15位 高森町 1.71
15位 多良木町 1.71
18位 南小国町 1.70
18位 南阿蘇村 1.70
18位 相良村 1.70
21位 上天草市 1.67
21位 苓北町 1.67
23位 山鹿市 1.66
23位 菊池市 1.66
25位 阿蘇市 1.65
25位 産山村 1.65
25位 芦北町 1.65
28位 御船町 1.64
28位 五木村 1.64
30位 玉名市 1.63
30位 宇土市 1.63
30位 玉東町 1.63
30位 氷川町 1.63
34位 宇城市 1.62
34位 津奈木町 1.62
36位 荒尾市 1.60
36位 西原村 1.60
36位 甲佐町 1.60
39位 水俣市 1.59
40位 南関町 1.58
41位 八代市 1.57
42位 熊本市 1.53
   中央区 1.23
   東区 1.62
   西区 1.53
   南区 1.80
   北区 1.67
43位 和水町 1.51
44位 美里町 1.40

※2020年7月豪雨のため球磨村は除外