昭和43年(1968年)3月、山鹿市の長坂厳島神社(山鹿市長坂)で奉納された「なれなれなすび踊り」の映像です。この地区に古くから伝わる伝統の踊りです。

名前がとてもユニークですがその由来は詳しくわからないそうです。当時ニュースはこう伝えています。「山鹿市 長坂にある厳島神社の春の大祭が昨夜から今朝方にかけて行われ、地区の若者達10人が山鹿地方に昔から伝わるなれなれなすびの踊りを披露しました。

この祭りは2000年の伝統があるといわれ、景行天皇が熊襲(くまそ)征伐の折、長坂に立ち寄られた際、住民がこの踊りを奉納したのがはじまりといわれ、豊作を祈願するお祭りとなっています。

午前0時、神事が行われたあと、お神酒で勢いをつけた若者10人が烏帽子に袴着姿で大太鼓をとりまき「なれなれなすび」を歌い上げながら、身振り手ぶりもおもしろく舞い踊ります。4番までの歌詞を繰り返し繰り返し…午前0時すぎから夜明けまでなんと6時間も踊り通して、さすがの若者もぐぐったり。

詰めかけたお年寄りたちだけが凍りつくような板の間で根気よく伝統の踊りに見入っていました。」

なれなれなすび踊りは昭和45年(1970年)に山鹿市指定の無形民俗文化財に登録されています。