◆特撮出身の山崎貴監督だからこそ
松崎:山崎さんは「ゴジラを撮るために監督をやってきた」ような人だと私は思っていて、「ALWAYS 続・三丁目の夕日」(2007年)では冒頭、夢のシーンでゴジラが出てくるんです。あの時の技術だと「これまでしかできないんだ」と、山崎さんはその後東宝からゴジラシリーズのオファーが来た時に断っているんです。その後庵野秀明監督の『シン・ゴジラ』(2016年)が出ちゃって、「これはやられた」「俺はどういうゴジラができるんだろう?」と思って、今回の『ゴジラ-1.0』になったと聞いています。
山崎さんは特撮畑出身の方。第1作の本多猪四郎監督は「できることなら、特撮と本編の監督は一緒の人がやった方がいい」と言っているんですよ。ただ、技術的にも、時間的にも無理だったんですけど、今回だから、ゴジラシリーズでほぼ初めてかな。本多さんが1回やったことあるんですけど。特撮部門と本編の監督が同時というのは画期的なんですよね。
神戸:「ゴジラは、子供の見る映画」みたいな印象が僕にはありましたけど、大人の鑑賞に耐えうるものだなと、今回つくづく思いました。「これから観たい」と思っている人には、どんなところに注目してほしいですか?
松崎:前の『シン・ゴジラ』って、実は大人じゃないとわからないゴジラだったんですね。海外の人はわかんないゴジラです。日本の官僚機構のパロディだったりしたので。今回は、戦争後の人間がどう立ち上がるかという、人間ドラマの部分もある。今回のゴジラは、『ジョーズ』みたいな怖さがあるので小さい人が見るとちょっとパニックになるかもしれませんけども、「老若男女がみんな観てもわかる映画」になっていると思います。特撮が「アカデミー賞の候補になるんじゃないか」というくらいすばらしいので、その方も注目してほしいですね。







