水力発電はしばしば太陽光発電と組み合わせて活用されている。太陽光発電で“余った電力”を使い、水を高いところにくみ上げ、その水を落として発電するのだ。こうした仕組みは「揚水式発電」と呼ばれている。再生可能エネルギーが重視されるにつれて太陽光でつくられる電力も増加。太陽光発電と相性がいい水力発電の活躍の場も広がっている。太陽が出ている昼間に高い場所に動かして貯めておいた水は「電池」として機能するからだ。太陽が沈んだころに水を落とすと夜間も電力を供給できるようになり、無駄が減る。一方、大量の水を汲み上げたり、落としたりする内部は稼働頻度が上がるにつれて負荷も増す。メンテナンスには、1ミリ以下の精度で部品が点検されていた―。
◆点検にあわせて特別に内部に“潜入”

取材班が訪れたのは、佐賀県の山あいにある「天山発電所」。2つのダムとつながっている。電力が余っているときにダムの水を汲み上げて貯め、電力使用量が増える時間帯に水を流して発電している。トンネルをくぐると地下施設が現れた。通常は大量の水が流れている場所だ。点検にあわせて特別に中に入ることができた。

RKB小畠健太「狭い!」
ビデオグラファー「通るかな…」
入口は通るのもやっとなほど狭い。文字通り“潜入”だ。そこを抜けるとやや広い空間があった。







