最大の問題は「かぶれ」しかしウルシの栽培を続ける思い

生産量を増やすためには多くの木を植える必要がありますが、最大の問題は何といっても「かぶれ」です。

国立研究開発法人 森林総合研究所 フェロー 田端雅進さん
「こうやって葉っぱを折ると、白い液が出るんですよ。これがかぶれの成分でウルシオールっていうかぶれる成分」

長年、漆にかぶれてきた渡邉さん。
それでも伝統を未来につなぐため漆への思いは揺らぎません。

鳥栖漆会・渡邉正美 会長
「私、実は、漆器を販売する側なんですよ。あまりにもね、漆のことを知らなすぎるから、結局、漆ってのはどういうものかって、だからやっぱり植栽しようって」
「現実は大変厳しい状態です。やっぱり土地改良をしたほうがいいっていうのもあるし、また費用の問題もあります」

渡邉さんは、自宅でもウルシの栽培に挑戦しています。
25年前に植えたウルシは、今ではおよそ8メートルに成長しました。

鳥栖漆会・渡邉正美 会長
「約25年前にここに仮植えしていたのがいつのまにか大きくなっちゃった」

「どうすればウルシを増やすことができるのか」渡邉さんは日々、その方法を模索しています。