冬の風物詩「かき小屋」の経営者が頭を悩ませています。相次ぐ物価高や燃料費の高騰、中でもかきを焼くための炭の値上がりがこたえています。
◆冬の風物詩「かき小屋」
福岡県糸島市の船越漁港にあるかき小屋「千龍丸」です。祝日の23日は、冬の味覚を楽しむ多くの人でにぎわいました。

来店客「かき小屋で食べるからおいしいですよね、冬の味」「初めて食べる。おいしいです」
しかし、利用客の笑顔の裏側で、店側は心配の種を抱えています。
◆燃料費の高騰
RKB岩本大志「冬になると食べたくなるかきですが、ここにも物価高騰などの影響が及んでいます」
店で提供するかきは、港から漁船で約10分のところで養殖しています。

かき小屋「千龍丸」スタッフ「(Q今年の漁獲量は?)変わらずってとこですかね」
例年並みの漁獲量を期待できる一方で、漁業者にとって大きな痛手になっているのが燃料費の高騰です。
かき小屋「千龍丸」スタッフ「上がりよるですね、燃料費かなり負担ですよ」
◆苦渋の決断「値上げ」
「千龍丸」はこれまで、商品の消費税分にあたる額を店側が負担することで、安く提供してきました。しかし、今シーズンは燃料費などコストの上昇が、経営努力でまかなえる限度を超えてしまい値上げに踏み切らざるを得ませんでした。
「千龍丸」店主 藤野一豊さん「値段はだいたい消費税分の1割程度ずつ上げていますよ。コストは全部上がっていますね。軒並み、2~3割とか。なんとか頑張って消費税分だけもらおうかと」

◆「炭の値上がりが一番痛い」
中でも、燃料費と並んで大きな痛手になっているのは、かき小屋に欠かせない炭の値上がりです。
店主 藤野一豊さん「これ中国産ですね。多分、円安が・・・中国からこっち来るときの燃料費やないかな」

そのため、1テーブルあたり300円だった炭の値段を、今年は140円値上げしました。
「千龍丸」店主 藤野一豊さん「かき小屋の中で、炭の値段が上がるのが一番痛い。これがないと焼けないし、どうしたらいいのか・・・こっちが聞きたいくらい」







