被害者の話は「作り話」 本多被告は性的行為に同意があったと主張

被害者が、今なお消えない苦しみと絶望を涙ながらに語った一方、本多被告は裁判で、女性たちの証言を「嘘」だと言い切り、性行為はあくまで「女性の自由意志」だと主張し続けた。

弁護士や検察官の質問には、大きな声で堂々と答えた。

検察官:意に反して性的な行為をしたことはない?
本多道雄 被告:はい

検察官:性行為はいつも合意のうえ?
本多道雄 被告:はい

検察官:あなたは経営者という立場で、従業員の中には結婚している人もいるが、
    その状況で経営者として性的な行為をしていいのか?
本多道雄 被告:そんなに深い罪悪感はなかったですね。
        性行為に関してはお互いが求めた場合は問題ないと思っています

検察官:被害者たちもあなたを求めていた?
本多道雄 被告:当然です

検察官:被害者たちは本当に拒否の言葉言っていない?
本多道雄 被告:言っていません

検察官:被害者は性行為嫌がっていた?
本多道雄 被告:嫌がっていないです。
       嫌がっていたときもありましたが、そのときはしません

検察官:被害者があなたから追い詰められたとは思わない?
本多道雄 被告:僕は人を追い詰めるようなことはしないです

被害者の弁護士:被害者の中には「被害中、心を無にしていた」と
        言っていた人もいるが?
本多道雄被告:僕には理解できません

被害者の弁護士:被害者のひとりは自殺未遂しているが?
本多道雄 被告:自分の責任だとは思いませんでした

元従業員の女性たちが書かされた「生涯尽くすことを誓います」「誓約書を守れなければ、どんな処罰も受けます」「裏切り行為はしない」などとする誓約書についても、女性たちが自らすすんで書いたと主張した。

本多道雄 被告:(元従業員女性から)「お世話を生涯させていただきます」と
        言われたので「一筆書けるか」と言うと、
        「書けます」と言われました