アメリカ大統領選挙は開票作業が進みトランプ氏が勝利宣言をしました。

トランプ氏が大統領になることはアメリカのこととはいえ、私たちの生活に無関係ではありません。

九州の経済への影響について専門家に聞きました。

最も影響するのは”自動車関連”

アメリカ史上初の女性大統領を目指す民主党のハリス副大統領、

4年ぶりの復活を目指す共和党のトランプ元大統領。

トランプ氏が勝利宣言をしましたが、九州の経済に最も影響すると見られるのはトランプ氏が自国の経済を守るため、輸入品への関税を強化すると主張している点です。

九州経済調査協会 河村奏瑛 研究員
「産業の分野でいうと、やはり自動車関連の分野、アメリカに自動車を輸出しているので、そこが大きいかなと感じています。特にトランプ氏は一律で関税を10から20%追加でかけるよ、というところ。そこでやはり経営判断を求められてコストが一時的には上がっていくことになるのかなと思います。こと九州に関して言うと、自動車のタイヤですね。生産が盛んということもあって、アメリカ内、近隣の北米地域にも多く輸出しています。いろんな判断を求められる中で、例えば製造拠点を九州からアメリカに移すというところが究極的にはあるのかな、というふうに思っています。」

半導体産業への影響も懸念

九州では今、台湾の半導体メーカー・TSMCの熊本への進出以来、半導体産業が盛り上がりを見せています。

しかし、トランプ氏が大統領になれば中国への輸出規制が強化されるなど、米中の対立が激しさを増せば半導体産業への影響も懸念されます。

九州経済調査協会 河村奏瑛 研究員
「特にトランプ氏になった場合、輸出規制が強まるんじゃないかという見方がありますが、そうなると半導体製造装置の輸出というところで不具合というか、今までできていたことができなくなるというところはあるかと思います。ただ一方で、米国第一主義を抱えるトランプ氏が大統領になった。台湾の地政学的なリスクが上がっていく。その中で現時点で進出が進んでいる九州において、さらなる設備投資が進むということも考えられるのかなとは思います。」