緊張迫られる基地 東京と上海から等距離

領空侵犯の恐れがある際は、築城基地からもたびたびスクランブル(緊急発進)をします。防衛省によりますと2023年度、航空自衛隊の戦闘機がスクランブル発進した回数は669回と、2019年度以降の5年間で最少でした。

しかし、2024年8月に長崎県沖で中国軍機による領空侵犯が初めて確認され、西日本の空を守る築城基地は緊張を強いられています。

濱島雄一郎2等空佐
「築城基地は場所的に、東京と上海がほぼ同じ距離にある。中国から不明機が飛んで来た場合は真っ先に対応しなければいけない位置にある基地なので、最前線で対応する意味合いが強い。一人一人が『自分がやるものだ』と非常に高い意識を持って、対領空侵犯措置任務に就いている」

築城基地という防衛の最前線で戦闘機に乗り始めて1年。荻田さんは海外の情勢を注視しつつ、どのような任務にも対応できるよう備えています。

荻田祥3等空尉
「世界の状況は日々変化しているのは感じている。しかし我々は淡々と日々の訓練をやって、常に精強であるということをもって日本を守っていくことが重要だと。将来的には部下を連れて行くシチュエーションになると思うので、しっかりミッションを達成できるようになりたい」