9月になって「食欲の秋」を迎えた広島市の市場を取材しました。秋の味覚を代表するサンマですが、例年にないほど「小ぶりで高値」の状態が続いています。


広島市の中央卸売市場です。


九州方面から入荷したタコや、近海で獲れたタイやハマチなど、新鮮な魚介類が次々と仕分けされていました。


しかし、1日の雨の影響でいつもの活気はないようです。


市場関係者
― 水揚げ、少ないですか?
「少ないですね…。きょうは」


広島水産によりますと、2日は山口産のハモが多かったということですが、市場に持ち込まれた近海産の鮮魚の入荷量は3.3トンで、いつもの平日の半分ほどということです。

こちらは秋の味覚、北海道で水揚げされた「サンマ」です。


入荷した生サンマは、およそ860尾。シーズン本番を迎えていますが、1尾100グラム前後で、細くて小ぶりだといいます。


広島水産 田村 大樹 さん
「漁獲量自体少なくなっているが、ここまでサイズが小さいのは初めてです」


サイズが小さいことに加えて、漁獲量自体も減っていることで、値段は5年前と比べて3倍ほどになっているということです。

田村 大樹 さん
「このサイズが続けば、かなり厳しいシーズンになるのではないか。9月に入ってもこの魚を見たら『生サンマ』と言わない。例年はこの入荷量では足りない。(ことしは)この入荷量で十分、間に合っている」


水産庁によりますと、今シーズンの日本近海に来るサンマは、依然として低い水準が続く見込みだということです。