県産の野菜を使った商品展開をする事業者もいくつかありました。このうち、豊後大野市の村ネットワークは野菜をパウダー化した「VEGEMARI」という商品を展開しています。この「VEGEMARI」をキャンプでも使えるようにと、今回「#ベジキャン」をテーマにパウダーの使い方を紹介していました。

キャンプでも手軽に野菜を食べることにつながるほか、野菜パウダーの色をいかして見栄えの良い料理を作ることもできます。特に、キャンプでインスタントラーメンを食べるというシチュエーションは実際によくあることで、そのラーメンに野菜パウダーをかけるという提案は、栄養の偏りを解消してくれるという納得感のあるものでした。

大分市で生産が盛んなニラを扱う企業も、今回出展していました。大分市のLogstyleは「元祖辛麺屋桝元」を県内でフランチャイズ展開している企業です。
店でもニラを大量に使いますが、一番おいしい茎の部分の使い勝手が悪いそうです。

そこで、ニラを丁寧に洗浄して様々な料理に活用できるよう工場を作り、ニラの醤油漬けなどの商品を開発しました。現在は瓶詰を家庭向けに販売していますが、最近は飲食店からの関心も高まっているそうで、今回の出展を機に業務用の販売拡大を目指したいと話していました。

大分県のブース出展をサポートした県産業創造機構の宇都宮良枝シニアインキュベーション・マネジャーは「1社1社が商談会に出展すると訴求力が小さいが、チーム大分で集まることで注目度はあがってきます。また、同じカボスやシイタケでも企業によって商品の展開の仕方が違います。その点をうまくまとめ、顧客の共有も含めて大分の企業としてまとまれば、大分の魅力を伝えることができるのでは」と分析していました。

地域の特産を全国へ販売するには、それぞれの企業がこだわりの商品を作っていくことはもちろんですが、地域全体でブランド化を進め、販売に向けた戦略を立てていくことも求められています。