最新技術を活用した遠隔授業により、大分県内どの地域の高校でも難関大学への進学に向けた学びを提供する県教委の配信センターが開設されました。

県教育委員会はこの春、大分上野丘高校の敷地内に「遠隔教育配信センター」を開設し、14日記念式典が開かれました。

(県教育委員会・山田雅文教育長)「デジタル技術は日々進歩しており遠隔教育は更なる発展の可能性を秘めている」

県内どの地域の高校でも質の高い教育を受けられるよう授業を配信する拠点として整備され、単独組織として設置されるのは全国で初めてです。

(井口キャスター)「最新技術を活用した遠隔教育配信センターでは、8つの配信室が整備されていまして、双方向でのやり取りが可能となっています」

センターには高い指導力を持つ9人の教諭が専任で配置され、理系選択者を対象に数学と英語・理科の授業を配信します。今年度は佐伯鶴城・日田・臼杵・宇佐の4校で実施され、2校合同授業によって生徒同士の交流も可能となっています。

(佐伯鶴城の生徒)「他校の人たちと一緒に授業することなんてなかったので新鮮だなと思いました」「レベルの高い授業を受けられるのは自分にとって得られるものが大きくていいなと思いました」

県教委は3年後までに大分市以外の普通科設置校全17校に取り組みを広げたいとしていて、更なる少子化で生徒数が減少しても質の高い学びを保障するのが狙いです。

(遠隔教育配信センター・佐藤哲也所長)「すでに少子化が始まって、地域の学校では人数が集まらなかったりというのがあると思うが、地方の学校にいながらも多様で質の高い教育が受けられるというのがこれの一番の狙いである」

県教委が「未来の学び」と位置づける遠隔教育。どの地域でも生徒の可能性を最大限伸ばせるよう最新技術を活かした取り組みが始まります。