高校生が身近な課題について研究した成果を発表する「マイプロジェクトアワード」の全国サミットに、大分県内の高校生3人が出場することが決まりました。3人が選んだテーマは「ジビエレザー」。その取り組みを取材しました。

地区予選を突破し、全国サミット出場を決めたのは、豊後高田市にある高田高校の生徒3人です。研究テーマ「ジビエレザーを相棒にプロジェクト」は、市内で捕獲されたシカやイノシシの活用を進めようと思いつきました。

高田高 常廣美心さん:
「野生動物がたくさんいて、身近に感じていたこともあって、この問題の解決に向けて私たちに何かできることがないかと考えました」

マイプロジェクトアワードは、高校生が設定したテーマについて披露する教育プログラムで、応募数は3200件あまり、予選の通過率は1.6%の狭き門です。

高田高 井ノ口蓮さん:
「めちゃくちゃうれしかったですね。不安はあったんですけど通過してよかったと思います」

研究は夏休みから開始し、農家やジビエ料理のシェフ、市の林業課などに聞き取り調査を行いました。食肉に比べ、皮の活用が進んでいない現状を知り、地元のバッグ販売店と協力してオリジナルの名刺入れを製作しました。

高田高 森川大智さん:
「人とのつながりがあったことが一番楽しかったです。地域の人とのつながりを感じられたこと、そして自分たちの苦労や思いがこもった名刺入れができ、達成感があります」

生徒たちはこの日、協力してくれたバッグ販売店を訪問し、全国大会に進んだことを報告しました。

キャバン代表 馬場浩一さん:
「通過率1.6%で、そこに残るのはすごいなと思いました。害獣の命をいかす活動が増えるといいなと期待しています」

商品に刻印されたロゴ「IPRUS(アイプラス)」には、『利活用』や『共生』などの意味が込められています。

全国サミットは3月29日と30日に開催。3人は探究活動の成果を発表します。