2020年7月の豪雨から3年半余り。経営者を失い廃業した湯平温泉の旅館が、温泉街の観光拠点として生まれ変わりました。
ゆのひら温泉観光協会は観光案内所や休憩スペースを備えた新たな観光拠点として「石畳の驛つるや」を開設。オープニングセレモニーと内覧会が行われました。
この場所にあったのは旅館「つるや隠宅」です。2020年7月の豪雨で経営者を含めた一家4人が亡くなり、廃業となっていました。
湯平の元気を願っていた故人の遺志を受け継ごうと、観光協会は旅館の跡地を買い取り、1階部分を改修しました。新たな観光拠点はあえて「つるや」の名前を残し温泉街の再生を誓います。
(ゆのひら温泉観光協会・麻生幸次理事)「立ち止まっていては何も進まないので無念にも亡くなった仲間の遺志を継いでいきたい」
併設する物販コーナーでは湯平名物の手作りアイスといった加工品のほか、観光客から要望があったスナック菓子や日用品なども販売。利便性の向上を目指します。

仲間を失った豪雨災害から3年半あまり。湯平温泉は辛い経験を乗り越え、温泉街の更なる魅力アップに向けて歩みを進めます。