子どもたちをこうしたいじめや虐待、体罰などからいかにして守っていくか。
長崎市で教育関係者らによる協議会が開かれ、市の取り組みなどが報告されました。

過去3年間に長崎市の市立学校で認知されたいじめの件数は、小学校では──
2020年度が406件
21年度が348件
22年度が343件となっています。
また、中学校では──
20年度が164件
21年度が130件
22年度が120件と小・中学校いずれも減少傾向となっていますが、2023年度は2学期末時点で小学校が前年より14件減っているのに対し、中学校では24件増加しています。

一方、いじめの内容は、小学校、中学校ともに『冷やかしやからかい・悪口』が最も多く、『パソコンや携帯電話での誹謗中傷』など、教師や保護者からは見えづらいようないじめも報告されています。
行政や警察、教育関係者らによる「子どもを守る連絡協議会」
長崎市では2日、教育関係者らによる協議会が開かれ、市の取り組みなどが報告されました。

「長崎市子どもを守る連絡協議会」は、子どもの心と体に重大な影響を及ぼすいじめや虐待、体罰などを防ごうと毎年開かれていて、2日は、行政や警察、教育関係者などが出席しました。

長崎市学校教育課 生徒指導係 教育管理官 兼 生徒指導係長 坂本陽一さん:
「いじめ問題は学校における最重要課題であること。いじめは、どの子どもにも、どの学校にも起こりうる」

会議では子どもを守る取り組みの一つとして、今年度、長崎市内の小学校10校で、いじめ防止のための体験型ワークショップを開催したことなどが報告されました。

NPO法人 子どもの人権アクション長崎 森本文香 理事:
「いじめを被害者と加害者だけの問題としてではなく、クラス全員の問題であることに気づいてもらう。そして、子どもたちが、自分でいじめを解消するような行動をとれるようになる」

また、長崎市は市民からの要望を受けて今月から、長崎市の子どもや妊婦・子育て中の人が匿名でも相談できる『LINE相談』を始めていて、引き続き、子どもを守る取り組みに力を入れたいとしています。