長崎大学は、25日、致死率が高い病原体を研究するBSL‐4施設で不測の事態が起きた場合に備えて設置した屋外スピーカーの試験放送を行いました。

BSL‐4施設は、エボラ出血熱など致死率が高い病原体(バイオ セーフティ レベル4)を取り扱うことができる施設です。

(スピーカーからの音声)
「ただ今、屋外スピーカーの試験放送を行っております」

試験放送は、25日、2回にわたって行われ、実際にどのように聞こえるのか、職員がおよそ20箇所で確認しました。

長崎大学は、3年前坂本キャンパスに、BSL‐4施設を設置。現在、稼働に向けた作業を進めています。

屋外スピーカーは、病原体の流出に不安をもつ周辺住民の声を受け、去年12月、設置されました。

長崎大学学長特別補佐(BSL‐4担当)渡部康一 教授:
「BSL-4施設は病原体を扱うわけですけども、施設の外部の方に漏れ出すことがないような形で万全の体制を構築しているところではあるのですけれども『緊急時には野外スピーカーみたなものを設置をして直接教えてほしい』と住民の方々からの要望もございましたので、今回設置することに至ったと」

25日の試験では、BSL‐4施設に隣接する地区でも放送が聞こえにくい場所があることも判明しました。

長崎大学では、25日の試験結果を検証し、改善すべき点については改善を検討したいとしています。