「カネミ油症」被害者の子や孫の健康調査を進めている研究班が、患者の診断基準見直しの可能性について検討する「再評価委員会」の設置について、今後議論していく考えを示しました。
24日福岡市で開かれた油症対策委員会。医師らで作る「全国油症治療研究班」が、半年に1度研究成果について認定患者に説明する場です。

研究班は2021年に始まった次世代調査について、これまで集まった知見をもとに救済につながるような「診断基準」の見直しができるかを検討する「再評価委員会」設置の可能性について、発生学などの専門家らを含め議論していく考えを示しました。

全国油症治療研究班・中原剛士班長:
「議論の深め方も正直頭を悩ませている所ではあるんですよね。あくまでベースは科学的な見地にもとづいて行う」
調査開始から4年、救済につながるか分からない‟小さな一歩”に、被害者からは焦りと落胆の声が聞かれました。

カネミ油症認定患者 下田順子さん:
「…もうちょっと進むかと思いましたけどね。(救済に向けて)確実に進んでいるのか疑問」