「必ず更生するから」- 妻と3人の子どもに約束したという元医師の男(39)。医師という立場でありながら2度目の薬物事件を起こした男の第2回公判が、長崎地裁で開かれました。男は研修医時代の過酷な労働から再び薬物に手を出したと動機を語りました。
39歳。元眼科医の男は2024年に薬物の所持や使用の容疑で3度にわたり警察に逮捕されました。覚せい剤取締法違反、大麻取締法違反、麻薬及び向精神薬取締法違反の罪に問われています。
起訴状によると▼4月19日、ホテルで覚せい剤の粉末など約0.297グラムを所持、▼9月8日頃、自宅で覚せい剤を使用、▼9月9日、覚せい剤の粉末約0.026グラム、乾燥大麻などあわせて約4.15グラムと大麻を含む樹脂状固形物約0.448グラム、麻薬であるコカインを含む粉末や物質約1.769グラムを所持していたとされています。
男は2024年11月に行われた初公判と、2025年1月14日の第2回公判で、3つの起訴内容についていずれも認めました。
【事件の経緯】
2005年:仲間から誘われ大麻使用を開始
2012年:医学部在学中に大麻所持で逮捕、執行猶予判決
2020年:別の大学で医師資格を取得、研修医として勤務開始
2021年:研修医の多忙さから再び薬物使用
2024年:3度の逮捕、起訴される
薬物との出会い
検察の冒頭陳述などによると、元医師の男は20歳になる年の2005年頃、所属していたグループの仲間から誘われて大麻を使用するようになり、密売人から入手して使用。さらにコカインや覚せい剤も使用していたとされています。

男の両親も医師で、男は両親に憧れて医師の道を志しました。2010年に関西にある大学の医学部に進学。しかし入学から2年後の2012年、当時の自宅で大麻とLSD(合成麻薬)を含む紙片を所持していたとして逮捕・起訴。懲役1年執行猶予3年の有罪判決を受け、大学は退学しました。
被告人質問の中で男は、当時両親から「起きたことは仕方がない。反省をして医師になるためにもう一度頑張れば?」との言葉をかけられたと話しました。
再び挑んだ医師の夢
男は再度医師を目指すことを決意し、別の大学の医学部に入学。勉学に励み見事国家試験をパスして、医師となる夢をかなえました。大きな過ちを乗り越え、自分の力でつかんだ夢。2020年4月から研修医として勤務するようになりました。
しかし夢をかなえて間もなく、男は道を踏み外していきます。遅くとも2021年8月末頃には友人や先輩の勧めをきっかけに、再び覚せい剤を使用するようになったのです。再び薬物に手を出すようになったことについて、男は「研修医の仕事の忙しさ」を理由にあげました。
検察は冒頭陳述の中で、男がSNSで見つけた密売人から覚せい剤や大麻を入手し使用していたことを明らかにしました。








