400件の問い合わせ、マツダとの縁

80歳を前に愛車RX-7を譲ることを決めたとテレビなどで伝えられた後、西本さんのもとにはおよそ400件の問い合わせがありました。そのうちの1件が車の製造元「マツダ」でした。西本さんのRX-7は、故郷「マツダ」に広報車として引き取られることになったのです。

誕生日の18日、長崎市の「マツダ」で記念のセレモニーが行われ、西本さんは愛情を注ぎこんできた愛車とそのカギを引き渡しました。

「カギはお預かりして」
西本さん「…カギさよならです」

西本さんとRX-7の25年。走行距離は7万7500キロでした。

マツダ商品広報チーム主幹・辻本宏治さん:
「新車で自分が売っていたときの、32年間タイムスリップしました」

お別れのセレモニーには10社以上のメディアが駆けつけ、マツダの毛籠勝弘社長からもメッセージが届きました。

(代読)マツダ・国内営業本部長土井耕輔さん
「シルバーに輝くRX-7を迷わず選ばれたその瞬間の喜びが今でも鮮明に思い出されるのではないでしょうか。そんなRX-7が西本様の人生に彩りをお届けすることができたのであれば、マツダ社員冥利に尽きると感じています」

別れと新たな出発

西本尚子さん
「ここに来るときは“7(セブン)”で来ました、帰りは1人です。25年間共にしてきた相棒です。楽しんで乗ってきましたので手放すことに何の悔いもありません。最後に7(セブン)にはありがとうという言葉を送りたいと思います。7(セブン)25年間ありがとう」

免許を返納し終えた西本さんは「すーっとした」と語り、清々しい表情。さて、RX-7と離れた西本さんの次の目標は?

西本尚子さん
「YouTubeを始めようと思っていますので、朗読、その先も楽しみがいっぱい待っていそうで」

新たな趣味にエンジン全開!これから先も視界は良好です。

西本さんのもとを旅立ったRX-7は広島でメンテナンスを受けたあと横浜に移動し、イベントやメディア出演などで活躍し続けるということです。