酒に酔った状態の20代女性に性的暴行を加えた罪などに問われ、一審で懲役3年の実刑判決をうけた空手の元日本代表の男の控訴審。
大阪高裁は6月12日、一審判決を破棄し、西村拳被告に懲役3年執行猶予5年の判決を言い渡しました。
一審判決の事実認定によりますと、大阪府の会社員・西村拳被告(29)は、2022年11月に当時の被告宅で、被害女性(20代)が酩酊し抵抗できない状態であるのに乗じて性的暴行を加え、擦り傷を負わせました。
西村被告は3軒の飲食店で2人きりで会食した後に、被害女性を自宅に連れ込み犯行に及びました。
西村被告側は公判で「女性側は酒の影響で抵抗できない状態=抗拒不能状態ではなかったし、同意があった」として、起訴内容を否認。
検察側は「被害女性を傷つけても自己保身を図ろうとしていて、謝罪の意思が全く見られない。再犯可能性も認められる」などと批判し、懲役6年を求刑していました。
大阪地裁(伊藤寛樹裁判長)は2025年9月の判決で、「被告は犯行を狙って被害者に飲酒させ酔わせたものではなかった。好意を示してくれている様子の被害者が酔いを深めているのに乗じて犯行に及んでいて、機会的、偶発的な犯行だった」と指摘しました。
また、検察側の、▽西村被告が腰を押さえつけての性的暴行にも及んだ▽一連の犯行によって被害女性は抑うつ神経症にも陥ったとの主張は退けました。
しかしその上で、「無断で動画撮影しながら性的暴行に及ぶという、想定外の強い屈辱感や羞恥心を与える悪質な行為に及び、被害者の人格を無視して性欲を満たそうとした行為の違法性や責任の程度は軽くない。刑の執行を猶予できるほどに刑事責任の評価をとどめることはできない」と判断。
2025年9月の一審判決では西村被告に対し、懲役3年の実刑を言い渡していました。
西村被告側は判決を不服として控訴していました。
きょうの控訴審判決で大阪高裁は「一審判決に不合理な点はない」としたものの、一審判決後に女性と和解していることなどを考慮して、一審判決を破棄し懲役3年執行猶予5年の判決を言い渡しました。
◆東京五輪に日本代表として出場
西村被告は空手の組手・男子75kg級で、2021年の東京オリンピックに日本代表として出場し、5位入賞を果たすなど、空手の有力選手として知られていました。











