トランスジェンダーの議員が繰り返し差別的な誹謗中傷を受けたと訴える裁判が始まりました。

(大阪・島本町 河上りさ町議)「誹謗中傷によって傷つきましたし、それに対して腹も立ったし、すごい精神的苦痛を与えられました」

 自身が受けた被害について語るのは、大阪府島本町の河上りさ町議(43)です。物心ついた頃から性別に違和感がありました。

(大阪・島本町 河上りさ町議)「好きになった子が男の子だった。いじめの対象にされる。だから自分を隠さないとって。自分をそうやって無理にでも社会の当たり前に合わせていかないとっていうので、ちょっと頑張っていた時期がありました」

 22歳だった2005年、性同一性障害特例法に基づき、男性から女性へと性別を変更。生まれたときの性別と性の自認が異なるトランスジェンダーとして多様な社会を作りたいと、去年、島本町の町議選に出馬しました。すると…

 【SNSより】
 「男なのに女を偽装するインチキ議員」
 「諦めの悪い男、と正しく書きましょう、あなたは女ではありません」
 「男が女の議席を奪いました」

 SNSに差別的な投稿が相次いで書き込まれたといいます。

(大阪・島本町 河上りさ町議)「今までにないほどの誹謗中傷が寄せられて。勝手に涙が出てきて感情のコントロールが出来なくなってしまって…」

 河上町議は繰り返し差別的な誹謗中傷を受けたとして、名古屋市の50代の男性に対し、慰謝料200万円を求めて提訴。6月10日に開かれた初弁論で河上町議は「集中砲火のようなネット上の攻撃は、何度も増幅され生きる気力を奪い取る」などとしたうえで、「この状況を放置することはトランスジェンダーが政治にチャレンジし、声を反映することを不可能にしてしまう」と、その深刻さを訴えました。

 一方、男性側は請求の棄却を求めました。

 (大阪・島本町 河上りさ町議)「ヘイトや誹謗中傷、SNSにおけるそうしたものに対しては、それはダメなことだということを社会全体で共有していく、そのような影響を私は望んでいます」