入浴死のおよそ85%は自宅で起きていますが、温泉施設で発生することも。こちらの温泉では一般の人でも救命活動が行えるAEDを置いてもしものために備えています。また、寒くなるこれからの季節は館内の温度調整もこまめに行うことにしています。

(慈眼寺温泉 鶴留明子さん)「入浴するとき『きょうは寒いから気を付けて、長湯しないで』と声かけしている。(体調悪そうな人が)1時間経つけどあがってこない時、中に入って様子見ることも」

(鹿児島大学大学院・法医学分野 林敬人教授)「これは心臓の組織。こういうのを見ながら肉眼的には見えない病変がないか探す」

林教授によりますと、人口10万人あたりの入浴死による死亡率は、鹿児島はほかの県より高い傾向にあるといいます。そのため、鹿児島で始まった入浴時警戒情報ですが、今後、全国に広がってほしいと林教授は願っています。

(鹿児島大学大学院・法医学分野 林敬人教授)「警報を出すことで『お風呂に入るな』と言っているわけではない。入浴するときに普段より注意する、社会的に防ぐ必要があると思ってもらえれば、入浴死はおそらく減る」「ここからがスタート。今後、警報の効果があるかどうかを注目して見ていきたい」

入浴時警戒情報は、11月から2月末まで限定で毎日発表され、MBCテレビ、ラジオ、ホームページで公開されます。