9割が65歳以上の高齢者で、冬場の気温が低い日や一日の寒暖差が大きい日にリスクが高いことも分かりました。暖かい部屋から寒い脱衣所や浴室へ移動する際、急激な温度変化による血圧の変化が不整脈などにつながり、心筋梗塞や脳梗塞を起こすことなどが要因とみられます。

冬場の冷え込みが厳しく、「鹿児島の北海道」とも呼ばれる伊佐市。昨シーズンは22人が浴室から救急搬送され、そのうち9人が心肺停止の状態でした。もし、入浴事故に遭遇したらどう対処したらいいのでしょうか。

(伊佐湧水消防組合 宇都宮啓吾救急隊長)「浴槽の水を抜いて傷病者が溺れないようにして救急車を呼ぶ。1人の時は傷病者を抱えて安全なところまで移動させてほしい」

この時、力が入るように相手の体に自分の体を密着させるのがポイントです。

また、脱衣所を暖めるなどして、「ヒートショックを未然に防ぐことが大切」だといいます。

(伊佐湧水消防組合 宇都宮啓吾救急隊長)「脱衣所など寒いところにヒーターを置いて部屋を温めること。風呂場はシャワーを出しっぱなしにして湯気で室内を温める。室温を上げることが大事」

このほか、お風呂の温度を41度以下にして長時間入浴しない。入浴前にかけ湯をする。異常があった時に早く気付けるよう、入浴前に家族に声をかけることなどが大切です。