100年以上途絶えていた薩摩切子が復元されて、今年で40年です。記念の展示会が29日から鹿児島市で始まりました。

島津斉彬が好んだ「紫」を使った大きな鉢に。2色を重ねた二色衣のグラス。
山形屋で始まった記念展では、およそ400点が展示・販売されています。
薩摩切子は、「ぼかし」とよばれるグラデーションや繊細なカット、色彩の美しさが特徴で、江戸末期に島津斉彬の集成館事業で誕生したガラス工芸品です。
斉彬の死などにより100年あまり途絶えましたが、その後、島津家を中心に1985年に復元。ことしで40周年を迎えた県の伝統的工芸品です。
(記者)「こちらには5人の職人による新作も並んでいます」
淡い紫とピンクが珍しいグラスは、出品者のなかで最も若い職人の作品です。

(薩摩切子職人・上國料将さん41歳)「きらきら光るだけではなく、繊細の輝きのなかに温かさも大事にしている。さらに新しいものを追求していきたい」
復元に携わった作家・中根櫻龜さんのワイングラスは伝統的なカットと柔らかな曲線が融合した作品になっています。

(薩摩切子作家・中根櫻龜さん)「薩摩切子ファンに歴史を懐かしく見てもらいながら、今の作品を楽しんでもらえる展示会になったらいい」
記念展は、来月4日まで鹿児島市の山形屋画廊で開かれています。
 
           
   
  






