去年開かれた南日本美術展で「海老原賞」を受賞し、来月からヨーロッパに留学する美坂康太郎さんの壮行会が鹿児島市で開かれました。
美坂康太郎さんはいちき串木野市生まれの46歳。鹿児島大学教育学部美術科で彫刻を学んだあと、美術教諭の道へ進み、現在は徳之島高校に勤務しています。
南日本新聞社が主催する南日本美術展で美坂さんは、準グランプリにあたるJAL賞のほか秀作賞などを受賞してきましたが、今回は徳之島の人々が受け継いできた島を愛する心をモチーフに立体作品「結の島~道心~」を制作し、「海老原賞」に初めて輝きました。
(南日本美術展で海老原賞 美坂康太郎さん)「この賞をどうしてもとりたいという思いがずっと昔から、活動を始めた頃からあった。念願の賞をもらいようやく留学ができるなという思いでいっぱい」
「海老原賞」はヨーロッパに1年間留学し帰国後は鹿児島の美術の振興に寄与することを目的としていて、美坂さんはイタリアのフィレンツェを拠点に彫刻などを学びます。
壮行会では南日本新聞社の佐潟隆一社長が「現地の歴史、文化などを全身で受け止めてその後の創作活動に生かしてほしい」と激励しました。
(南日本美術展で海老原賞 美坂康太郎さん)「イタリアのフィレンツェは、ルネッサンスの頃、彫刻の非常に発達した街。自分は彫刻をする人間なので多くのことを学んで、いろんなものを吸収して帰ってきたい」
美坂さんは来月11日に出発し来年3月に帰国する予定です。