威圧的な言動に、動画撮影、土下座の強要。これらはいずれも、県職員が経験した利用者の迷惑行為、カスタマーハラスメント=カスハラの事例です。鹿児島県が行った職員への調査で、回答者の半数がこうしたカスハラを経験していたことが分かりました。
県は去年、県職員を対象に、カスタマーハラスメントについてのアンケート調査を行い、職員全体の4割にあたる1758人から回答を得ました。
その結果、回答した職員の半数近く、49.5%が「過去3年間にカスハラを受けたことがある」と答えたということです。
カスハラの内容で最も多かったのは、継続的・執ような言動で33.8%、威圧的な言動が29.3%と続き、中にはSNSへの投稿、動画の撮影、土下座の強要もありました。
カスハラを受けた時の行動については、「要求を断った」「複数の職員で対応した」がそれぞれ2割を占め、中には「謝り続けた」「何もできなかった」という回答もみられました。
このため県は、対応マニュアルの作成や職員向け研修のため、来年度の一般会計当初予算案に157万円を計上し、「職員が安心して働ける環境づくりを進める」としています。