北朝鮮によるミサイル発射は先月25日以降で5回と、かつてない頻度で繰り返されています。鹿児島ではこれまでミサイル発射によるJアラートが出されたことはありませんが、もし出された場合はどのように行動したらいいか、まとめました。

国は、ミサイル発射時の対応をまとめ、内閣官房の国民保護ポータルサイトで公開しています。
まず、ミサイルが発射された場合、国は「Jアラート」で緊急情報を各市町村に伝え、防災行政無線で特別なサイレン音とともにメッセージを流すほか、緊急速報メールで情報が伝えられます。

4日朝は午前7時22分ごろにミサイルが発射されると、27分ごろにJアラートで緊急情報が出され、44分ごろには落下したとみられています。弾道ミサイルはわずかな時間で到達する可能性があり、速やかな避難行動が大切になります。

そして、取るべき行動は「屋外にいる場合」と「屋内にいる場合」で示されています。
まず「屋外にいる場合」は、爆風や破片などを避けるため、近くの頑丈な建物の中か地下に避難するよう呼びかけています。特に地下はミサイルの爆風から身を守るために有効とされています。近くに建物がなければ、物陰に身を隠すか、地面に伏せて頭を守るよう呼びかけています。
「屋内にいる場合」は、爆風で割れた窓ガラスなどを避けるため、窓から離れるか窓がない部屋に移動することを呼びかけています。

ミサイルなどの武力攻撃に備え、県内でも2017年に鹿児島市で訓練があり、ミサイルの爆風から身を守るために有効とされる地下への避難も行われました。

県は、ミサイルなどに備えた「緊急一時避難施設」に学校や公民館など1672か所を指定しています。ただ、県が現時点で指定している地下施設は鹿児島市のかごしま県民交流センターの1か所だけです。
国が地下施設の指定を2025年度末までに重点的に行うよう各都道府県に方針を示していることから、県は2つの市のあわせて数か所の地下施設の今年度中の指定を目指しています。