天草灘で26日朝地震があり、長島町で震度4の揺れを観測しました。今後1週間程度、同じ規模の地震のおそれがあり、専門家は「津波の情報がなくても、海沿いで強い揺れを感じたらすぐに逃げてほしい」と話します。

震度4の揺れを観測した長島町内のスーパーの様子です。棚が小刻みにゆれて、商品が落ちる様子も映っていました。

午前8時48分ごろ発生した天草灘を震源とする地震では、震源の深さはおよそ10キロ、地震の規模を示すマグニチュードは4.6と推定されます。
県内では、震度4を長島町、震度3を阿久根市、薩摩川内市などで観測。その8分後と夕方にも最大震度1の地震が発生しましたが、津波の発生はなく、自治体や警察によりますと被害の情報はありませんでした。

(Aコープながしま店 浜島宗幸店長)「ドーンという音でびっくりして、すぐに横に揺れる感じだった。5秒〜10秒くらいだったと思う」

(スーパーの客)「怖かった。びっくりした。あちこちから(心配する)電話があった」

また、九州電力によりますと、通常運転中の川内原発1、2号機に影響はありませんでした。

今回の地震が発生したのは、熊本地震を引き起こした断層のひとつ、日奈久断層帯の延長上にある上甑島北東沖の断層で、これまでも地震が繰り返し発生している場所だと、地震地質学が専門の鹿児島大学・井村隆介准教授は話します。

(鹿児島大学 井村隆介准教授)「このあたりは体に感じないような小さな地震がこれまでにも起こっている。日奈久断層沿いでこれまでに起きた(熊本地震の)余震とは、長島のあたりで少し西にずれたような並びになっている。(熊本地震とは)直接的には関係なく、甑島で起きている地震や東シナ海で起きている地震に関連したものと考えられる」

気象台は、今後1週間程度は同じ規模の地震に注意するよう呼びかけています。

井村准教授は、海沿いで強い揺れを感じた場合は、津波の情報がなくてもすぐに逃げてほしいと話します。

(鹿児島大学 井村隆介准教授)「(今回の地震は)断層が横にずれているので、震源が海の下であっても海面は動かず津波は発生しないが、強い地震で海底地すべりが起こったりして津波の可能性もあるので、海沿いで強い揺れを感じたときは津波の情報がなくても高いところに逃げることが必要」