東京の渋谷区で19日、「渋谷・鹿児島おはら祭」が開かれました。若者や外国人でにぎわう渋谷の街は、鹿児島ゆかりの踊り連で埋め尽くされました。
渋谷区は、かつて一帯を支配した豪族の渋谷氏が鎌倉時代に薩摩に移住したり、江戸末期には薩摩藩の渋谷藩邸があったりと、鹿児島との縁が深いことから、1998年から「渋谷・鹿児島おはら祭」が開かれています。

27回目の今年は、関東各地の県人会や高校の同窓会など60の踊り連が参加しました。

(記者)「27回目となる渋谷・鹿児島おはら祭が開かれています。およそ2200人の踊り連が参加し、渋谷通りは熱気で包まれています」
純心学園の卒業生らで作る「純心学園連」。黒と黄色の衣装は学園の制服がモチーフです。

(純心学園連)「楽しいです。楽しんでおります」「皆で楽しく、元気いっぱい踊っていただけたら」
そして、元気に踊る若者たちの集団。県出身の大学生が共同生活する「岩崎学生寮」の寮生たちです。
(鹿児島市出身・大学1年)「渋谷は人が多いので緊張したけど、それ以上に楽しいです。最高です」

ともに鹿児島出身で、今は千葉で暮らす石塚哲彦さん(77)と静子さん(76)です。妻の静子さんは13年前に脳梗塞で倒れましたが、リハビリで体が少し動くようになったことから、10年ほど前から夫婦で車いすで参加するようになったといいます。
(石塚哲彦さん)「(妻も)だいぶ楽しみにしていますよ。若いころからおはら祭に参加していたみたい(Q.2人で参加できるのはいいですね)助かります」

東京屈指の繁華街・渋谷での開催とあって、沿道では多くの人が足をとめて踊りを楽しんでいました。
(観客)「とても楽しそうに踊っていたので、ちょっとうらやましいと思いました」
(鹿児島出身で東京在住)「初めて。やっていると聞いてわざわざ来ました。涙が出そう」
特に円安の影響もあり、コロナ禍前と比べても増えたと言われている外国人客の姿も多く見られました。

コロナ後で最多のおよそ2200が参加した今年の渋谷・鹿児島おはら祭。参加者同士がふるさとの絆を確かめるだけでなく、ふるさとの魅力を広く伝える機会となったようです。








