西日本豪雨から5年。関係者たちの証言から災害の記憶と記録を辿った。(前編後編)のうち後編

衝撃と恐怖に耐えること約1時間…。

川上さんは奇跡的に無事だった。逃げ込んだ電気室の2階部分だけが、浄水場の敷地内で唯一被害を免れた。

しかし外に出てみると、浄水場の姿は一変していた。

濁流に飲まれて横倒しになったタンク、土砂で埋まった貯水槽…。逃げ込んだ建物の1階部分には、流木が突っ込んでいた。