広島の住民らが、愛媛県にある伊方原発3号機の運転差し止めを求めている裁判で、広島地裁は先ほど、住民側の訴えを退けました。
伊方原発3号機をめぐっては、広島の住民らが2016年に運転の差し止めなどを求め広島地裁に訴えを起こしていました。
同様の裁判は松山や山口などでも行われていて、このうち大分地裁では、去年、住民側の訴えを退ける判決を言い渡しています。
5日の判決を受け、四国電力は「これまで、当社は、最新の科学的知見も踏まえながら、伊方原発が地震等に対する安全性を十分に有していることなどについて、裁判所に丁寧に主張・立証を行うとともに請求の棄却を求めてまいりました。今回の判決は、伊方原発3号機の安全性は確保されているとの当社のこれまでの主張が裁判所に認められたものと考えております。引き続き、安全性の向上に終わりはないことを肝に銘じ、伊方原発の安全対策に不断の努力を重ねるとともに、今後の安全・安定運転に万全を期してまいります」とコメントしています。
また、愛媛県伊方町の高門清彦町長は「司法判断に関わることであり、コメントは差し控える。四国電力には引き続き、最新の知見に基づく徹底した安全性向上への取り組みを求めるとともに、安全運転への不断の努力と適切な情報提供により、町民の信頼向上により一層努めてもらいたい」とコメントしています。