今月初めの寒波による大雪で、愛媛県内では、分かっているだけで170件を超える農業施設が被害を受けていることが県のまとめで分かりました。

中村時広知事
「きのうの午後4時の時点で、農業用施設では、八幡浜市を中心に他5市町で合計で173件の報告が届いている」

愛媛県のまとめによりますと、今月の大雪によって、農業用施設ではビニールハウスの倒壊やスプリンクラーの破損など、分かっているだけで173件の被害が判明しているということです。

また、農作物にもハウス倒壊に巻き込まれてかんきつの枝が折れるなどしたほか、収穫前の「せとか」や「紅プリンセス」などの実に雪が付着することによる影響が懸念されています。

こうした状況を踏まえ、県は、来シーズンも生産に取り組めるよう、予備費を活用して5200万円余りを投じ、被害を受けた果樹の回復へ、肥料を散布するのにかかる費用を補助することにしています。

一方、農業施設は生産者が加入する農業共済でまかなわれるということですが、中村知事は「さらに甚大な被害が判明すれば、県や国の制度活用も模索したい」と述べていました。