庭園に、足を踏み入れた日のことです
この庭園を初めて訪れたのは、入社試験の日でした。
そのとき筆者は庭園の歴史をまだ何も知りませんでした。
誘導員に教えられて外に出ると、よく晴れた空の下で池の鯉がゆっくりと泳いでいます。
石畳の先に広がる景色は静寂な空間が広がり、背中をなでるような風が抜けて木々が揺れ、時間の流れに包まれるように感じました。
時間に追われる放送局の中で、庭園が息づいていることに惹かれ、「この会社に入りたい」と社(やしろ)に願いました。
庭園に足を踏み入れたことで、面接に向かう筆者はそっと背中を押されたような気がします。
あれから14年過ぎました。
入社してからも、折に触れて庭園を訪れてはあの日の自分に立ち返ります。







