気象警報やクマ出没などのリアルタイムの情報の提供を希望する登録者にメールを配信する岩手県のサービスに不具合が生じ、受信するまでに数日経過する遅延が発生しました。4日にシステムが復旧し、現在遅延は解消に向かっているということです。
県科学・情報政策室によりますと、盛岡地方気象台や市町村などから気象警報やクマの出没に関する情報などを登録者にメールで配信する「いわてモバイルメール」のサーバに不具合が確認されました。
県が管理するサーバは3台で、このうちの2台に配信するメールの処理の遅延が発生していたということです。遅延は10月上旬ごろから発生していて、内容が深夜や翌日に配信された事例もありました。
特に11月1日未明以降の洪水や波浪警報をはじめ気象や災害情報、河川の水位情報などについては、遅いものだと3日後に配信されたものもありました。
サーバの保守業務を請け負っている業者が11月1日、配信に遅れが出ていると県に連絡して不具合が発覚しました。4日正午ごろ、システムは復旧し、配信されていなかったメールも改めて順次送信が行われています。
いわてモバイルメールは2003年度に運用が始まり、登録者が希望する情報を電子メールで受信するサービスです。配信に利用しているサーバは県が管理していて、気象台や自治体が情報を入力して配信する仕組みとなっています。
原因は現在調査中ですが、災害発生時の配信情報が大量にある場合の他、県は登録者の受信環境や設定も一因と考えられるといいます。
県は4日、公式ホームページに配信メールの遅延に関しておわびを掲載しました。県科学・情報政策室は、SNSを通じて災害や生活に関する情報を発信する自治体も多くなっている中、「遅延が許されない情報もあり、市町村などを含めて発信の在り方について検討しなければならない」としています。







