岩手県内でクマによる人身被害が相次ぐなか、クマの被害から子どもたちを守る取り組みです。
登下校の児童生徒の見守り活動を行うスクールガードらを対象に、クマの被害対策を学ぶ講習会が岩手県雫石町で行われました。


この講習会は登下校の見守りに取り組むスクールガードを対象に、児童生徒をクマによる被害から守るため、雫石町の教育委員会が初めて企画したものです。
3日はスクールガードや学校の職員など合わせて31人が参加しました。
雫石町では2日、クリ拾いをしていた86歳の男性がクマに襲われるなど、人への被害は9月中旬以降3件発生しています。
また、県内の2025度のクマの人身被害は24人で、2024度の10人の2.4倍に上っています。
こうした事態を踏まえ、急きょ講習会が企画されました。

(雫石町教育委員会・古川端琴也教育次長)
「雫石町でも多く発生していて9月末現在で265件です。本当に異常事態だとわれわれは考えました」

3日は雫石町の職員で農林水産省の野生鳥獣被害対策アドバイザーを務める谷崎修さんから、クマを撃退するスプレーや追い払いに効果的な花火の使い方を教わりました。
実際に通学路にクマが出没する地域もあって、どの参加者も真剣に取り組んでいました。

(スクールガードの女性)
「自分の身を守りながら子どもを守りながらというのは大変だと思います」

(放課後児童クラブの代表)
「きのうも一斉下校だった。クマよけの鈴は常に持ち歩いています」

町の教育委員会は、クマの被害防止として既にスクールガードにクマ撃退スプレーを配布しているということです。