2023年8月、岩手県滝沢市で男性を殺害して通帳などを奪った事件で、強盗殺人など8つの罪に問われている男の裁判員裁判で盛岡地裁は29日、求刑通り無期懲役の判決を言い渡しました。

無期懲役の判決を言い渡されたのは、本籍・盛岡市前九年、住所不定・無職の佐藤廣明被告76歳です。
判決によりますと佐藤被告は、2023年8月14日の午前11時ごろから15日午前9時半ごろまでの間に、岩手県滝沢市穴口のアパートの一室で佐藤猛さん当時72歳に暴行を加え、タオルのようなもので首を締めて殺害し、通帳と印鑑を奪った強盗殺人など8つの罪に問われています。
29日の判決公判で盛岡地裁の中島真一郎裁判長は、「身勝手な動機から重大かつ悪質な凶悪な犯行で、無関係な第三者を巻き込みながら多数の犯罪を犯し、一連の無謀な犯行に酌むべき事情はない」として求刑通り、無期懲役の判決を言い渡しました。
盛岡地裁で無期懲役の判決が言い渡されるのは2016年3月以来です。
佐藤被告の弁護人は控訴について、「被告に聞いてから決める」とコメントしました。