札幌市の常盤小学校跡地を活用したインターナショナルスクールの計画が、外国人をめぐる誤った情報の拡散などで中止となりました。
地域住民からは戸惑いや落胆の声が上がっています。
「北海道を守るぞー!」
6月、札幌市南区の常盤地区で行われた「移民政策反対」などと主張するデモ。
ふだん目にしない光景に、住民は。
地域住民
「びっくりしています。静かな住宅街で」
地域住民
「地域住民の考えじゃないと思う」
南区の旧常盤小学校。
5年前に閉校し、町内会の役員などでつくる会議が活用の方法を話し合ってきました。
市の公募を通じて、2025年、優先交渉権者に決まったのは「グローバル・インディアン・エデュケーション社」。
グループとして国内で6つのキャンパスを運営していて、常盤小の跡地にも2027年夏にインターナショナルスクールを開校する予定でした。
地元からは地域の賑わいや防災の面でも役に立つと、歓迎の声が上がっていました。
ところが、2025年9月の地元説明会では。
「皆さん断固反対してください!」「反対って言っているよ!」「皆さん反対ですよね?」「俺も!」「(拍手)こんなもんいらねーんだよ!ここ日本だよ!」
地元住民は、見たことがない人が大勢いたと証言。
反対する怒号が上がり、警察官まで駆けつける事態となりました。
さらに、SNS上では…
「インド人がうじゃうじゃ住むようになれば、地域住民、特に女性は夜道を1人で歩くなど絶対にできなくなります」
根拠不明な情報や差別的な投稿が拡散。
外国人だけでなく地元の日本人も通える計画なのに、「移民のスクール」と事実に基づかない主張も展開されていました。
グローバル社は23日付で札幌市に契約の辞退届を提出。
「一部の誤った情報の拡散や抗議活動が学校運営に及ぼすリスクも含めて、総合的に勘案した」と説明しました。
札幌市の担当者
「移民政策とインターナショナルスクールが結びついてしまって誤情報が広がり、懸念を払しょくできるようにGIE社(グローバル社)と接触し、コミュニケーションをとってきたが、正確な情報を十分に伝えきれなかった」
地元の住民は…
地域住民
「ショックというか何人の方からもびっくりしたとかえーっていう。(SNSの主張が)すべて事実に基づいているわけでもない。札幌市としても毅然な態度を見せてほしかったかな」
専門家は「『外国人が優遇されている』という誤った情報がSNSなどで拡散する中、政府も外国人を管理する姿勢を強めていて、外国人への不安や不満が増幅されている」と指摘します。
北海道教育大学函館校 森谷康文 准教授(移民・難民研究)
「国が同じ方向を向いてきちんと外国人を受け入れて地域社会の中で共生できるようなメッセージを発していくこと(が必要)」
札幌市は今後、障害者の就労支援施設などを計画していた社会福祉法人と、売買契約について話し合います。







