少女(当時16)が証言 事件の発端と車内の緊迫した状況

北海道留萌市内の道の駅(2024年6月)【この記事を画像で詳しく見る】

裁判5日目には、内田被告の知人で、事件の端緒に関わった少女(当時16)の証人尋問が行われました。

少女の証言によると、事件のきっかけは、女子高校生がインスタグラムのストーリー(公開範囲が限定された友達向けの設定)に、内田被告が無断で写った写真を投稿したことでした。その写真は、内田被告が飲食店でラーメンを箸で持ち上げているもので、顔の一部は麺と箸で隠れていましたが、写真を撮影したのが少女自身であったため、すぐに内田被告だと分かったといいます。少女がこの事実を内田被告に報告したことで、内田被告は激怒し、女子高校生への因縁が始まりました。少女としては、単に知り合いかどうかを確認したかっただけで、このような事態になるとは思っていなかったと述べました。

2024年4月19日未明、少女は内田被告から「謝りたいから待っていて」と言われ、断ると後々連絡がたくさん来て面倒なことになる、怖いという思いから、やむを得ず旭川市内で内田被告らの車に合流しました。合流した小学校の駐車場で、女子高校生は地面に土下座をして謝罪しました。少女は、土下座をしてほしいとも思っておらず、怒ってもいませんでしたが、内田被告との上下関係がある中で土下座を止めれば、内田被告の顔が立たなくなり、再び怒り出すと考えたため、止めることができなかったと複雑な心境を明かしました。

小学校の駐車場では、少年や少女が、女子高校生に対して「今夜うちに泊まりに来ないか」と提案する場面がありました。少女はその意図について、「女子高校生が家に帰れなさそうな雰囲気があった。男(少年)と2人だと気まずいと思い、女性である自分も一緒に誘った」と説明しました。しかし、女子高校生は「1人でお留守番だし、帰れるから大丈夫」という趣旨の返事をして断りました。少女は、今振り返ると、自分が内田被告の仲間であるように見えたため、女子高校生が怖がって断ったのではないかと推測しています。

合流当初の女子高校生は「ふわふわした感じ」に見え、特に印象的な様子はありませんでしたが、その後コンビニに立ち寄ったあたりから様子が一変し、車の中でしゃがみ込んで小さくなるなど、明らかに怯えていたと少女は述べました。コンビニでの状況を目撃した少女は、「自分では止められないし、殴られたりし始めていて怖くなった」と振り返りました。その後、少女は自宅へ送り届けられ、内田被告らが女子高校生を神居古潭へ連れて行くことは知らされていなかったと証言しました。

事件の翌日、少女は少年から、神居古潭でのビデオ通話の内容を聞かされました。また、事件後に内田被告から「警察が来たら、何かあったら遊んでいたと話しておいて」と口封じのメッセージを受け取ったものの、警察の調べに対しては「本当のことを話した方がいいと思った」として、真実を話したと述べました。

内田梨瑚被告の裁判員裁判の判決は、22日午後3時に言い渡される予定です。

おことわり
HBCでは、当時19歳の特定少年の被告を実名で報じるかどうか、事件ごとに判断しています。今回の事件は、1人の高校生の命が失われた結果の重大性、社会的影響の大きさなどを総合的に判断した結果、地上波テレビ放送では実名で報じることにしました。なお、デジタル配信の記事は、半永久的に残るインターネットの特性を考慮して匿名で報じています。

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《連載①》4つの争点に対する検察側と弁護側の主張
《連載③》共謀した受刑者の女(当時19)が証言
《連載④》法廷で見せた涙と長い沈黙
《連載⑤》父親の涙の訴え 検察側は懲役27年求刑