11日で東日本大震災から15年。今日ドキッ!は今週、防災ウイークとして、災害から身を守るのに役立つ話題をお伝えしています。

今回は、多様な視点から考える避難所運営のあり方を見つめます。

函館市女性会議 佐々木香会長
「それぞれの方が持っている力を出し合って、グループで何とかこの困難を乗り越えていく体験をしてもらえればと」
7日土曜日、函館市内の病院で行われた防災に関する講座です。

医師や看護師など、約30人が参加しました。チームに分かれ、熱心に意見を交わしているのは…。

麻原衣桜記者
「参加者が行っているのは『Doはぐ』というボードゲームです。カードを避難者に見立てて、どのように避難所を運営していくのかが話し合われています」

◆ケース①しらかばさん
「女性93歳・男性92歳・男性66歳、車で避難してきた父は認知症で病院で処方された薬が少ない、ということです」

これは、「Doはぐ」という、避難所の運営をゲーム形式で学べるもので、避難所を運営する当事者として次々に発生する課題をチームで解決していくことで、災害が起きた時の避難所運営に生かしていこうというものです。

カードには、これまでの災害で実際に起きた事例をもとに、避難所を訪れる人の要望や、避難所で起こる不測の事態などが記載されていて、どれだけスムーズに運営できるかが鍵となります。

◆ケース②すずらんさん(男性58)妻(55)長男(26)
「夫婦とも全盲の鍼灸師と長男、夫は盲導犬を連れ、妻は白杖を使っています」
「盲導犬、あ…。盲導犬、どうしますか、盲導犬」
「1階のまだ空いてる部屋は…」
◆ケース③トルコ人男性(38)
「宗教上の理由で食べられない物があります。よろしくお願いします」
しだいに増えていく避難者たち。受け入れている最中には、こんなことも…。

◆ケース④トラブル
「配膳や掃除の役割を女性ばかりに押し付けられて困ってます」
「そんなつもりはなかった、役割分担を決めましょう…」

◆ケース⑤取材依頼
「BHBテレビです。避難所の様子を全国に生中継したいのですが、どなたかにインタビューしてもいいでしょうか?」
「ええっ!?今はだめだと思う」
「でも取材受けた方が物資が来る、そういうのもある」
訪れる避難者の人数が増えれば増えるほど発生する不測の事態にどう対応すべきか、参加者たちは次々と判断に迫られます。

また、医療の現場に立つ参加者にとっては、障害のある人や妊娠している人などの「要配慮者」をどう扱うべきか、議論が交わされていました。

参加した看護師
「障害児・生活介護施設の看護師だけど、よその人もいることがわからないし、ちょっと声出したりとかしたら、そういう皆さん疲れているところには連れていけない」

参加した障がい者生活支援センター相談員
「例えば身体障害・目が見えない・盲導犬連れている人だとか、実際こういった集団で生活する場所、暮らす場所は合っているのかは、きっと、みんなが考えなきゃならない」
今回の講座に参加した、こちらの女性。「18トリソミー症候群」という遺伝子疾患がある自分の子どもと参加しました。

普段からほぼ寝たきりで、食事も栄養を鼻からチューブで取っている状態です。
こうした「医療的ケア児」と呼ばれる人が避難所で生活する難しさを改めて感じていました。

遺伝子疾患の子がある子の母親
「なかなかやっぱり(避難所に)行くことは難しいかなと思う」
「あと医療ケアは、衛生面が大事だから洗ったりすることも大事になってくる。電源と水の確保が大事だと思って、飲料水とか用意していたけど。普段から2週間分ぐらいは用意しているけど、もうちょっと倍ぐらいは、長期間で生活できるぐらいの準備が必要だなと」

堀啓知キャスター)
避難所運営をゲーム形式で疑似体験する『Doはぐ』では、さまざまなケースが想定されているんですよね。
堀内大輝キャスター)
例えば、こんなケースが想定されます。

堀内キャスター)
妻と父親の3人で避難してきた『はくちょう』さん42歳。妻は新型コロナウイルスかインフルエンザの疑い。マスクをしておらず、マスクを欲しがっています。避難所は学校の体育館で、校舎も使えるという設定です。
堀内キャスター)
考えられる対応としては…
・空いている教室で過ごしてもらう
・車で来たなら、準備が整うまで車内で待機
・あまりにも混雑している場合は帰宅してもらうなどがありますが、正解はありませんので、状況に応じて、臨機応変の対応が求められます。
堀内キャスター)
続いて、こんなケースも…

堀内キャスター)
近所のモリモリ食品から非常食20人分を提供してもらいました。ただし人数分そろっていません。不足しています。どうしたらいいでしょうか。
考えられる対応としては…。
・みんなで等分する
・子どもや高齢者などに優先して提供する
・混乱を避けるため、全く提供しないなどの対応が挙げられます。
堀キャスター)
いずれの場合も実際にあったケースをもとにしているということで、実際の避難所では一つずつではなく、同時に起こることもありえます。
災害時、多様性に配慮した避難所を実現させるためにも、事前にできる限りの情報を共有し、みんなで準備しておくことが求められています。







